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ポアン・ド・ローズ



ポアン・ド・ローズは、ポアン・ド・ガーズ・ニードルポイントレースのバリエーションの一つでした。1862年にロンドンで行われた万博で、初めて紹介されましたが、一般公衆の手に入るようになったのは、1870年になってからでした。ポアン・ド・ローズの導入は、当時衰退しつつあったブリュッセルのレース業(こちらはなんとか、20世紀はじめまで生き残ることができましたが)を後押ししました。



ポアン・ガーズの主な特徴は、その名の由来ともなった軽くガーゼのようなグランドにありました。グランドはねじられた糸でできた六角形のメッシュと沢山のわっか状の小さなモチーフや点在する花で作られていました。パターンには、自然をテーマにしたものや、花を組み合わせたデザインがよく見られます。



ポアン・ド・ローズは、フラワーアレンジメントに焦点をあてており、大抵はバラであったことから、この名がつきました。ポアン・ド・ローズの最も明瞭な特徴は、そのレースメーカーたちが到達した立体効果でした。バラは、数枚に重ねられ、部分的にのみグランドにとり付けられた花びらで仕てられたいました。この技術は、深みのある重いデザインと、ネットの繊細さを融合させ、とても優雅な効果を生み出しました。



3Dデザインへのインスピーションは、日本芸術に由来しています。日本の芸術家たちは、自然を写実的かつ魅力的に描写しようと、“リッタイテキ”として知られる、様々な層を用いるという、ポアンド・ド・ローズと同じ技法を使用していました。



デザインに深みと趣を加える別の方法としては、陰影効果がありす。シャンティリ・ボビンレスでは、レースメーカーたちは、ボビンで編み目をよりきつく詰めることで、陰を作り出しました。ポアン・ド・ローズのようなブリュッセル・ニードルレースでは、多種多様なステッチが陰影効果を作り出すために駆使されました。



バラは最もよく知られた花であると同時に、最も美しい花とされていたため、バラがポアン・ド・ローズの主題を形成していました。しかし、日本芸術とその細部への注意力の影響のもと、果物や昆虫など、明らかに象徴的意味のあるその他の要素も、デザインに導入されました。



右の写真では、例えば、蝶をご覧いただくことができます。これはとても力強く意味深いシンボルでした。ギリシャ語で“psyche”は、“魂”を意味すると共に、“蝶”を意味しますが、これは、人間の魂が新たな生まれ変わりの身を探し続けるうちに蝶となった、という信念に由来しています。蝶は、西洋・東洋、どちらの文化においても魂の象徴ですが、他にも、美、姿の変化(変形)や幸福の儚さ等も意味しています。



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